COLORED ARTS show-case(1)

街並み、建築と空間「色のソムリエ」として、たまに仕事の実績など紹介しておこと思いました。これは、某メーカーさんの最新超高層ビルに移転するためのオフィスプレイスプランニングにおけるデザイン実績になります。一般的には、その企業の「らしさ」を表現しますが、ここまで予算をかけて主張するオフィスプランも珍しいのではないか?と思います。最近のオフィスプレイスのデザインの潮流は機能性を追求しますが、情緒性への理解は相変わらず乏しいものがあります。本件は、そんな通例を打破するチャレンジングな経営トップの英断を賞賛するばかりです。

このオフィスプレイスでの実行されたインテリア仕様については、ひとつひとつに思い入れがあります、上記の画像における「深い緑の壁」は塗装ですが、ここまで深く鮮やかな緑色を塗装で再現するには1〜2回では難しく、この場合、4回の重ね塗りで仕上げた職人の情熱が光る仕事になっています。

また、すべてのフロアカーペットは米国の「Millken」というメーカーを使っており、国内メーカーでは再現できないデザインパターンを実現しています。何より、デザイナーが提供する設計原稿でオリジナルのオーダーメイドできるシステムはデザイナーという仕事を認めることにほかならず、羨ましく思う次第です。ただ、その分、プライスアップなので・・・う〜ん、現実的には悩ましくもありますが、今回、思い切った・・・というより「やり切った」感があるので、とても満足しています。

こちらの画像は、特別応接室です。一つ一つの仕様や小物が高価で、私なんかは普段はまず、ご縁が無いような店舗に買い付けいったもので、基調な経験をしました。

最後に掲載するのは、なんのことはないオフィスのバックヤードスペースなんですが、中央に縦に2台ある「赤いカウンター」の仕様について、この赤い化粧板はアイカさんの製造終了モデル(仕様色)になります。設計時に事前に聞いていたので、ならば!・・・ということで象徴的に設えました。

本件は、大変、思い出深い仕事になり、ご協力頂いた関係各位の皆様に深く感謝を申し上げる次第です。

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